コラム5
様々な事情での短時間勤務推進を!!~子持ち様編 ~
クリニックの主治医から 復職する時に「半日勤務にしてもらいなさいと言われました。 」「週3日にしてもらいなさいと言われました。」と言われる事があります。これまでの企業では正社員はフルタイムでの勤務する方々が大多数でした。そのような環境で半日勤務など時短で戻る場合、周囲の同僚から迷惑だときつくあたられたり、居づらくなることがよく起きてきました。忙しい現場に 半日しか働けない人や、突然休むかもしれない人に来られると、配慮もしなくてはならないし負担が周囲にかかるので迷惑だというわけです。管理職から もっと働いてもらわないと困るといわれたり、普通に1人前仕事を振られて再休職にはいられてしまう方も数多くいました。
政府は短時間勤務で復職させましょうというモデルケースをつくっていましたが、大手企業を除く、余剰人員があまりいない、人数が限られる中小企業では、短時間勤務を配慮するためには、そこで働いている人たちの善意に頼るしかないという現実がありました。現場からは フルタイムで働けない人を復職させないでくれといわれることは日常茶飯事でした。育児時短をとっている人に対して子持ち様という言葉がうまれています。フルタイムの人に勤怠が不安定になりやすい時短の人の分のしわ寄せがいっているという事の現れでしょう。
ここ数年、政府は復職時の配慮だけではなく、介護時短、育児時短、障碍者への配慮のための時短、高齢者のための時短、がんなど様々な疾病で治療中のかたのための治療と職業の両立のための時短、なども推奨しています。そのことにより、労働者人口が減る中で労働者を増やそうという要素もあるようです。多くの事情を抱えた方々が時短で働くようになれば、時短で働く事が当たり前になり、時短で復職する人達への風当たりは少なくなるかもしれません。
復職する人達も、時短であっても、その時点でできるかぎり一生懸命働いています。一方で、現場で心身ともにぎりぎりで働いている人達にとっては、健康な人たちと同様に一人前に働いてもらえなければ業務のしわ寄せがきてしまうので迷惑だという気持ちも理解できます。その不満が時として、事情があって時短や業務制限をしている人たちに、甘えだなどと周囲から怒りをぶつけられたり、「なんであの人に仕事ふらないんですか」と上司がつめよられるという形で現れます。
それぞれの人がそれぞれのキャパシティのなかで、ある程度余力をもって働ける量だけの業務配分ができる人的経営が理想ですが、人員が限られている中小企業では、人を自在に出し入れするのも難しいのがなお大多数なのでしょう。これからは時短勤務の人達も多くいるなかでいかにうまく業務を回していくかが問われる時代になっていきます。
企業の時短勤務の仕組みづくりと同時に、<お互い様>という社員への意識づくりも重要な要素となってくるでしょう。様々な事情を抱えた方々が、時短でかつ突発的に休む事があっても働きやすくする方法の検討が必要です。
コラム4
中高生の過重労働?
~中高生の睡眠時間~
働き方改革が2019年より施行され、成人の過重労働による睡眠不足は少しずつ解消されつつあります。一方で小学校高学年頃からはじまる10代の日本における生活環境は、地域差があるかもしれませんが決して十分な睡眠を確保できているとはいえない状況です。
米国の睡眠学会のガイドラインでは10年以上前から、小学生は9〜12時間、中学・高校生は 8〜10時間の睡眠時間の確保を推奨しています。日本においても
様々な研究結果などをもとに 厚生労働省は2023年の睡眠ガイドラインにおいて、小学生は9〜12時間、中学・高校生は8〜 10時間を推奨しました。
現代の中高生は、5時間半睡眠や、6時間、7時間睡眠などの子供が大勢おり、推奨時間の8時間から10時間寝ている子供のほうが少ないのが実態です。私立の中学に進学する、あるいは部活の朝練習が始まるなどで、 小学生のころより早く起床することが求められますが、夜は塾や共働きの保護者とともに22時や24時あるいは1時まで起きているケースは少なくありません。
小学生については中学受験をする小学生であれば、講師によっては8時間以上寝たら寝すぎと話す講師もいますし(もちろん睡眠第一にと話す講師もいます)。22時まで塾に残る子供達もいます。必要な睡眠時間には個人差もありますので、12時間必要な子供には睡眠が不足します。
子供の体調がすぐれない、寝てばかりいる、朝おきられないというとき、年齢に応じた睡眠時間を子供が確保できているのか今一度確認するようにして下さい。短期間であれば一時的に耐えられるかもしれませんが 長期間になると少しづつ睡眠負債がたまっていき、ある日体調を崩して学校に行けなくなる日がでてくるようになります。そうなる前に対処することが保護者、本人ともに求められますし、また子供達にかかわる大人への啓発も必要です。
コラム3
~推奨睡眠時間がようやく示された!(健康づくりの睡眠ガイド2023)~
これまで産業医をしていて、多くの睡眠不足で疲弊している方々にお会いしてきました。ここ10年は共働きの数が各段に増えたことにより、男女を問わず睡眠時間を削って仕事と子育てを両立しようとして倒れられる方がいらっしゃいました。雑誌やネットにのっているきらきらしている人たちが、睡眠4-5時間で育児も仕事も両立していますなどと話すモデルケースが書かれていたりして、落ち込むみなさんがいらっしゃいました。なんで落ち込むって?みんなはできているのに私はできないって感じてしまうのです。
海外の論文では睡眠6時間以下になると心筋梗塞、脳梗塞、精神疾患、肥満、糖尿病など、様々な疾患の発症リスクと死亡率が高くなることが10数年前から指摘されおり、欧米の睡眠ガイドラインでは早くから推奨睡眠時間が示されてきました。
しかし、その数値を外来や産業医の現場で面談の時にお話すると、そんな6時間なんて寝ている日本人なんていないといわれることも多くありましたし、子供についても8時間寝れば充分でしょ先生、と言われることも多かったです。
皆さん!
厚労省がまとめた
【健康づくりの睡眠ガイド2023】
を確認してください。
子供も大人も日本人は睡眠時間が足りない人が多いのです。成人は個人差はあるものの、少なくとも6時間は確保することが推奨されています(8時間必要な人もいて個人差があります)。小学生は9-12時間、中高生は8-10時間必要です。人間は年齢とともに必要な睡眠時間が短くなっていきますから、若い新入社員は年配の管理職よりも睡眠時間が多く必要であるということも管理職が知っておき、配慮できることが必要です。現代の小学校高学年から高校生は 特に都心部では 部活や塾に勉強に忙しく、さらにデジタルライフも加わり、推奨時間を確保できていない子供のほうが多いのではないでしょうか。
健康を維持しながら働ける社会を作るため、しっかり寝て元気に働けて、10代の子供達も元気に生活がおくれる社会の仕組みづくりを めざしたいですね!
コラム2
~精神科医が産業医であることの利点~
Raporrの場合
1,精神科医療での診断スキルを用いて面談を実施し、原因を推定し本人の同意を得たうえで、人事部とともに介入していきます。
2,考え方の癖のためストレスを感じやすい社員の場合、簡易的な様々な精神療法を実施しながら面談することができます。
3,産業医が精神科医なので社員が標準的な精神科治療をうけているかわかります。
4,病気の治癒=家庭復帰レベルから、それぞれの会社によって異なる 会社の要求する職場復帰レベルになるべく近づけるためのリハビリサポートを実施します。
5,社員の精神的な特性を理解したうえで会社へのアドバイスを実施することが可能となります。
コラム1 事務所名のRaporrについて
Raporr、日本語で読むならラポールとなるでしょうか。もともとはフランス語のraporrt から拝借しております。日本語にすると 感情的な親密さ、心の通い合い、お互いが信頼しあうことです。
精神医学、心理学の中では患者さんとの信頼関係がうまれることを ラポールが形成されたと表現されることがあります。
事務所開設にあたり、相談者の皆様との信頼関係を大事にし、健康で幸せな人生をおくるためのサポートをしていける事務所にしていきたいと考え、raporrtからraporrだけいただいて、命名いたしました。
面談者の皆様、クライアントの皆様との信頼関係を大事にしていけるように精進していきたいと思っております。